宿泊のお客さまに提供する夜の懐石は、毎月献立を替えて旬の美味しさをお届けしています。それに加え、昼は日帰りや、お食事を楽しみにお越し下さるお客さまを対象に懐石料理を提供しており、アクティブで活気のある職場です。

月に1度試食会が行われ、味はもちろんのこと華やかさ、季節感、満足感があるかどうか、フードエンターテイメントを常に考え、「食」を通じてお客さまに感動をお届けする事をモットーにしております。おかげさまで楽天で行われている「朝食フェスティバル」では全国1位をいただく事ができました。

旅の楽しみのひとつであるお食事。
「花紋で食べたあの一皿、また食べたいなぁ」とお客さまの記憶にいつまでも残るお料理を、日々追求しております。箱根は山の幸、海の幸が豊富に採れる、自然の恵み豊かな土地です。美しい旬の食材は料理への創作意欲をかきたててくれると思います。

あなたの技術だけでなく、洗練された感性、チャレンジ精神を発揮して、和食の伝統を守りながらも斬新な発想で花紋の新しい懐石を創ってください。やる気と熱意のある方お待ちしております。


• 
• 
• 
• 

花紋の夜の懐石は月替わりです。旬の食べものは楽しめる時間に限りがあります。季節ごとに「旬」は細かく移り変わりますから、お客さまのためを思えば当然のおもてなしかもしれませんが、毎月の献立づくりはそう簡単ではありません。仕入れを確保することから、原価の計算など、器の中の華やかさとは対照的に頭を悩ませることも多いです。

花紋の中でも最も目に見える「変化」と「進化」を常に求められているのが板場かもしれません。そのため、花紋では月に1度試食会が行われ、一皿一皿細かい味の確認と、見た目の調整を納得いくまで行います。そうして初めてお客さまのもとへ料理が提供されています。責任は重大ですが、それはとても刺激があり、満足のいくものを仕上げられたときは達成感も大きいです。

2013年、和食は無形文化遺産に登録されました。新鮮な食材を使用し、栄養バランスに優れ、自然の美しさや季節の移ろいを表現しながら年中行事に密接な関わりがあることが理由に上げられています。これはまさに花紋の料理の軸であり、考えそのものです。

箱根は山の幸はもちろんのこと、小田原港にもほど近く、新鮮な魚介類も豊富に手に入ります。旬の食材が年中通して味わえる豊かな土地です。和食という文化を守り、受け継いでいく。そして多くの方々にその素晴らしさを再認識していただく。日本人ならではの繊細さが「無形文化遺産」登録という素晴らしい結果に繋がったことは、全ての料理人にとって大変誇らしい出来事だったと思います。

花紋には数えきれないほどの器があります。1枚数万円以上するものや、作家もの。全国各地へ赴いてその土地ならではの表情のある器を揃えています。盛りつける器によって同じ料理でも新鮮な発見があり、色々と構想が広がるのもまた楽しいものです。

板場のスタッフは通常お客さまと直接お顔を合わせることはありませんが、だからこそ見えない「おもてなしの心」を精一杯、包丁に託します。料理を通じて驚き、感動、満足感をお客さまに届ける。それが調理スタッフの使命です。綺麗に召し上がられた器が戻ってくると「美味しかったよ」と聞こえてくるようで嬉しく思います。そんなことを励みにしながら毎日料理と向き合っています。